研究科長挨拶

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<p class=東京大学
大学院情報理工学系研究科
研究科長  須田 礼仁
(SUDA, Reiji)

  

情報理工学系研究科は、2001年、21世紀の幕開きと共に産声を上げた、比較的新しい研究科です。もちろん、それよりずっと以前から、東京大学では情報理工学という学問分野が研究教育されていました。急速に拡大する情報理工学への期待を受け止めるべく、分野を越えて教員が集まり、情報理工学系研究科が創設されました。

  以来およそ20年が経ちました。その間に情報理工学は一段と社会での重要性を高め、日常生活から企業や政府の活動までの不可欠の要素となり、その重要性、また情報理工学に対する社会からの強い期待と要請とは、創設当時とは比較できないほどに高まっています。我が国において情報理工学の教育研究機関の先頭に立つべき立場にある私たちは、注がれる期待と責任の大きさを痛感しています。

  この期待に答え、責任を果たすために、私たちは全力を傾けて参ります。まず情報理工学という分野で活躍する最優秀の人材を教育し、これまでにも増して、しっかりと輩出してゆきます。ここでいう人材育成には、社会に出た後、情報の新しい知識を必要としている方々のための社会人教育を含みます。また、情報理工学は比較的若い学問分野ですので、その基礎の確立と一段の発展のため、情報理工学研究において世界を牽引する私たちの使命を重く認識し、一層の研鑽に励んで参ります。これらに加え、世界と日本と東京大学の長期的で持続的な発展のため、情報理工学を用いて貢献することに心を砕いて参ります。分断の広がりや環境問題に直面する世界、中央と地方の格差や少子高齢化などを抱える日本において、様々な境を越えて人と人をつなげる情報理工学が果たすことができる役割は、我々の想像を超えて大きいでしょう。また、東京大学が築いてきた様々な分野の学問領域に、情報理工学の立場から新しい視点を提供し、各領域の次世代の学問を先導する方々に貢献をしたいと思っています。

  もちろん、今注目を集めている様々なテーマである、人工知能、機械学習、データ科学、量子計算、IoT、次世代ネットワーク、自動運転、高性能計算、情報セキュリティ、ソフトウェア検証などにも精力的に取り組んでゆきます。しかし大学の大切な使命は、長期的な視野で学問を牽引することです。原点に立ち返り、改めて我々の立ち位置を確認することは大切なことだと思っています。私たちは、これまでに積み上げてきた知見と実績、充実させてきた能力と技術とを最大限に活かして取り組み、これからも情報理工学の分野をリードしてゆきます。

  有能な学生また研究者のみなさん、ともに研鑽を積み、切磋琢磨して、想像を超えた情報理工学の未来を創造するため、私たちの情報理工学系研究科に加わることを、ぜひ検討してください。また、社会のみなさまには、研究科の活動を理解していただき、ご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。とりわけ、若い優秀な頭脳がその能力を遺憾なく発揮できるよう、ときには発破をかけ、ときには温かく見守って、ご協力を賜ることができれば幸いです。

2020年4月
情報理工学系研究科長 須田 礼仁

ISTyくん