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2025/07/01

【受賞】甘利俊一名誉教授が第40回(2025)京都賞を受賞

第40回(2025)京都賞の受賞者が2025年6月20日に発表され、本学の甘利俊一名誉教授が受賞しました。

京都賞は科学や技術、思想・芸術の分野に大きく貢献した人物に贈られる国際賞で、毎年3つの部門の計3賞が贈られます。甘利名誉教授は人工知能の理論的基盤を拓く先駆的貢献と情報幾何学を確立した業績を称えられ、「先端技術部門」での受賞となりました。

第40回(2025)京都賞受賞者発表

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甘利俊一名誉教授

甘利名誉教授は、東京大学工学部応用物理学科卒業、1963年に東京大学大学院数物系研究科博士課程を修了後、九州大学助教授などを経て1981年に東京大学工学部計数工学科教授に着任し、計数工学科と、情報理工学系研究科数理情報学専攻の前身である工学系研究科計数工学専攻で教育と研究に貢献しました。本学退官後は理化学研究所で脳科学総合研究センター長などを歴任し、現在は帝京大学で特任教授として活躍しています。また、その業績から、これまでにも日本学士院賞(1995年)、文化功労者(2012年)、文化勲章(2019年)をはじめ多くの栄誉を受けています。

今回の受賞について、本研究科の数理情報学専攻長 武田朗子教授と、数理・情報教育研究センター長 駒木文保教授よりお祝いの言葉が寄せられています。

東京大学情報理工学系研究科 数理情報学専攻長
武田朗子教授

このたびの京都賞ご受賞、心よりお祝い申し上げます。専攻を代表してお祝いの言葉を述べさせていただけること、大変光栄に存じます。私は数理最適化の分野で研究をしておりますが、甘利先生の数々のご研究成果に触れる機会があり、その卓越した業績と異分野にまで及ぶ影響力に常に感銘を受けてまいりました。最近も先生にお目にかかる機会があり、研究のお話を生き生きと語られるご様子に、私自身も大いに刺激を受けました。また、先生のご著書に感銘を受け、文系として入学後に進路を変更して本学科に進学した学生にも、最近出会いました。先生の存在は、研究者だけでなく、これからの時代を担う学生たちにとっても、大きな刺激となり続けています。改めまして、このたびのご栄誉を心よりお慶び申し上げますとともに、今後ますますのご健勝とご活躍をお祈り申し上げます。

東京大学情報理工学系研究科 数理・情報教育研究センター長
駒木文保教授

このたびの甘利俊一先生の京都賞ご受賞を心よりお慶び申し上げます。
先生は、数理脳科学と情報幾何学とを切り拓き、現在隆盛を見る学術的潮流の基盤を築かれました。最近も、多くの著書と論文を発表され、今年東京で開催された情報幾何の国際会議にもご出席になるなど、後進に範を示されています。
先生の変わらぬご健勝とご活躍をお祈り申し上げます。

ISTyくん