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2024/03/26

【開催報告】情報学に多様性を!8大学同時共同開催アウトリーチイベント「情報学 for all by all」

2024年3月17日(日曜日)、国立大学法人8大学(北海道大学・東北大学・東京大学・東京工業大学・名古屋大学・京都大学・大阪大学・九州大学)の情報系研究科が連携し、「女子も男子も、迷っているあなたにも、情報学を目指してほしいから! 8大学同時共同開催 情報学 for all by all」(略称「情報学for all by all」)をオンラインと8大学キャンパス対面会場でのハイブリッド方式で開催しました。

当日は午後2時に東京大学の対面会場である本郷キャンパスのHaseko Kuma Hallに中学生、高校生やその保護者、また中学・高校教員など約100名の参加者が集まり、8大学のキャンパスをオンラインでつないで、須田礼仁東京大学大学院情報理工学系研究科長の挨拶からオンライン・対面会場共通セッションの幕が開きました。
共通セッションの「一気に分かる!情報学って何?」は8大学から1名ずつの教員または学生の計8名が自身の研究やキャリア、学生生活について語るリレートーク方式で、「プログラミング」や「パソコンに向かっている」と言ったイメージが強い情報学の様々な側面が「一気に分かる」ことを目指して企画されたセッションで、東京大学からは山肩洋子教授(情報基盤センター)が登壇し、女子学生が少なかった中でも楽しく有意義に過ごした大学、大学院時代や研究者としての家庭とキャリアの両立について話したのちに、画像認識技術を使って行う「食」の研究への取り組みについて講演しました。

岩田覚副研究科長
須田研究科長は8大学合同オンライン会場で前・後半通してモデレーターとして進行役を務めた
イベントを楽しむ参加者
参加者から大きな反響があった山肩教授の講演は400名以上が視聴したオンライン会場に配信された


午後3時になるとオンライン会場では「もっと知りたい!情報学のこと!!」と題した、Q&Aセッションがスタート。
須田研究科長が引き続き進行役となり、8大学の教員や大学院生など、多彩なメンバーが、オンラインで視聴している参加者からの質問に答えながら、情報学の魅力を伝えた。予定していた1時間を過ぎてもできるだけ多くの質問に回答したいという登壇者の熱意に、参加者からは「延長してまで質問に回答してくれたことで、これからの進路選択で前向きになれる話をたくさん聞けた」などの声が多く届けられました。

岩田覚副研究科長
岩田覚副研究科長が軽快な口調で保護者向けセッションの口火を切った
イベントを楽しむ参加者
千葉滋副研究科長は客席を回って参加者とコミュニケーションをとった

時を同じくして東京大学の対面会場では午後3時から「きっとみつかる、あなたのための情報学!」がスタート。
Haseko Kuma Hall会場では情報理工学系研究科副研究科長の岩田覚教授と千葉滋教授による保護者、教員のための説明会は、情報学の可能性やキャリアなどについて両教授の対談形式で行われ、「岩田先生、千葉先生の内輪話がおもしろかった」との感想が出るなど和やかな雰囲気で進められました。
また、中学生、高校生向けにはHaseko Kuma Hallラウンジにて各専攻から2名ずつ参加した大学院生12名によるポスター発表が行われ、中高生向けに工夫したポスターや研究のデモ映像などを駆使した発表に中学生、高校生が目を輝かせて見入っていました。

岩田覚副研究科長
12名の大学院生がポスターやデモ動画など工夫を凝らして説明した(写真は相澤研究室の発表)
イベントを楽しむ参加者
大学院生を囲んでのティータイムでは、中高生からの質問や進路相談など話題が途切れるなかった

情報理工学系研究科マスコットキャラクターのIstyくん”class=
情報理工学系研究科のゆるキャラIstyくんが参加者をお出迎え

ポスター発表に続いては参加者の中高生と大学院生との交流のための「ISTyくんとティータイム」。10のテーブルでそれぞれ1名または2名の大学院生がモデレーターとなり、中高生と交流を行いました。
参加した中高生からは「年の近い大学院生との話が、憧れ、楽しみを与えてくれ、印象深く楽しい時間だった」や「『情報学 for all by all』とても面白かった。また開催されたら参加したいです!!」、「同世代の中高生の話が刺激になった」などうれしい感想を聞くことができました。

「情報学for all by all」は国立大学法人8大学の情報系研究科が初めて共同で取り組んだ、情報学の裾野を広げ、多様性を実現するための取り組みで、中学生、高校生を主な対象として、情報学の面白さや可能性、将来のキャリアパスなど「情報学の魅力」を発信するために企画したアウトリーチイベントでしたが、400名を超えたオンライン会場の参加者に加え、各大学キャンパスには多くの中高生や保護者が集い、実り多い時間となりました。
東京大学情報理工学系研究科は今回のイベント後に参加者から届けられた多くの声も参考に、今後とも情報学の多様性を実現するための活動に取り組みます。
当日オンライン、対面会場で「情報学for all by all」に参加いただいた皆様、有難うございました。

ISTyくん