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開会の辞
情報理工学系研究科研究科長 田中 英彦
(この文章は当日行われた講演内容を録音したテープからおこしたものです)
司会  お待たせいたしました。
 本日は、この『戦略ソフトウェア創造シンポジウム』のために、遠いところ、またご多用中をお運びいただきまして、ありがとうございました。学生君たちも、また社会人の方々、これにご関心のある方々、ご参加を考えている方々、ありがとうございます。
 それでは、ただいまより『戦略ソフトウェア創造シンポジウム』をはじめたいと思います。
 最初に、本シンポジウム、また本プログラムの責任者であります情報理工学系研究科研究科長の田中英彦先生よりごあいさつをいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。(拍手)
田中

 本日は、皆様、『戦略ソフトウェア創造人材養成事業シンポジウム』、ちょっと長くございますけれども、お運びいただきましてありがとうございます。
 東京大学の情報理工学系研究科ができましてちょうど1年半くらいになります。そこでやっておりますいろいろなアクティビティがございまして、そのうちの一つがこれでございます。そのあたりをご紹介させていただきたいと思います。

◎情報理工学系研究科クリックすると大きな画像が見られます。
 これは情報理工学系研究科の組織をあらわしておりますが、一番上に専攻がございます。コンピュータ科学、数理情報、システム情報、電子情報、知能機械情報、これが中核となる専攻でございますけれども、それ以外に下の方にもありますようないろいろなアクティビティがございます。
 真ん中辺にございますのは、連携講座と称しまして、企業でございますね。現在はNTT、富士通と「戦略的IT連携」というタイトルで戦略講座を運営しております。6人の先生方がおられまして、講座など持っておられますし、研究室などでも活躍いただいております。また、左の方に「日立」と書いてございますけれども、「バイオ分野」も立ち上がりつつあるところでございます。
 それから、一番下に箱が2つございます。左の方が「人材養成プログラム」。これは文部科学省の科学技術振興調整費というお金をちょうだいいたしまして運営しているプログラムでございます。右の方は、「先進研究支援プログラム」、advanced research assistanceと呼んでおります。右のピンクの方は「産学連携」ということで、東京大学といろいろな産業界の方々と一緒になって新しい研究を進めていくというアクティビティでございます。これに関しましても、毎月、いろいろな催し物がございますし、シンポジウムも定期的に開かれております。
 きょうお話しいたしますのは、この左の「人材養成プログラム」というものでございますが、これも2つアクティビティがございまして、「戦略的ソフトウェア」と「生物情報科学」でございます。この「戦略的ソフトウェア」というアクティビティがきょう主催しておりますホストになるプログラムでございます。

◎戦略ソフトウェア創造人材養成プログラムクリックすると大きな画像が見られます。
 このプログラムは、上の方に「振興調整費」と書いてございますが、人間を養うための特別なプログラムです。これは普通の大学院のコースだけではなくて、もっとスペシフィックに、ある点を絞ってやる人材養成のプログラムです。そこに書いてございますように、少数の卓越したソフトウェア人材をつくろうという目的です。
 真ん中にありますのは、それとは別の生物情報科学のものもありますよということで、教育と実践を一緒にしたアクティビティでございます。これにつきましては、真ん中辺にございますとおり、平成13年度、昨年度スタートしました。そして5年間ということで平成17年度までございます。
 目的として3つ挙げてございます。
 1つは、「我が国からの戦略ソフトウェアの発信」である。「キラー応用」と書いてございますけれども、基盤ソフトを目指すとか、企業も視野に入れているとか、そういうことを発信していこう、その中核になろうというのがこの目的ですので、もう一つ、「戦略ソフトウェア創造者の養成」−−そのためには、ソフトをつくる人としてとても優れた人を養うことがポイントである。その創造者の養成も、一番下にございますように、手間をかけた少数教育をするということです。それによって、優れた人を養っていこうというアクティビティでございます。

◎戦略ソフトウェア創造者の要件クリックすると大きな画像が見られます。
 私たちの考えておりますこの「戦略ソフトウェア創造者」というのはどういうものかという話でございますが、まず、1つ目、卓越した戦略の着眼力。何をつくるかですね。これに関しましては、社会戦略性というふうなことを認識することとか、商品企画という観点が不可欠です。
 また、そういったソフトウェアを創造する人は、やはり情報科学技術、その基礎分野の力の素養をしっかり持っていること、これはまず基本だと。ここにございますようなさまざまな理論からソフトウェア、システム、いろいろなものを学習していること、素養をしっかり備えていることです。
 その上に、一番下にございますように、高品質・高効率ソフトウェア著作の文筆力。これがつくれるぞ、というやつですね。基本ソフトを作成する能力−−それは、できるプログラムでなくてはいけないし、商品レベルの品質も必要もございます。

◎人材養成の方法論
 その方法論といたしまして、私どもはこう考えておりますということですが、戦略着眼力を養成するにはどうするのか。これは、やはり本物に学ぶことであろう。過去の重要なソフトウェアのプログラムを実際に読みまして、分析する。それから、ソフトウェア創造者、いろいろなおもしろいプログラムを書いた人をお呼びして、特別講義をいただく。それから、討論するというようなことですね。「本物に学ぶ」です。
 もう一つは、人材養成教官とかほかの教官による分野の専門講義を通して養うということです。

◎人材養成プログラムの概要クリックすると大きな画像が見られます。
 このプログラムの概要は、ソフトウェアの専門講義と実験からなります。さらに、ソフトウェアの創作課題というのを集中的に行うというふうなコースでございます。
 これにつきましては、このプログラムの委員長の平木先生からもっと詳しいお話がこれからございます。

◎本日のシンポジウム
 きょうのシンポジウムでございますが、人材養成プログラムを昨年度から準備いたしまして、ようやく始動をはじめたという状態でございます。ソフトウェアの教育コースを開設いたしておりますが、大学院生、ポストドクターを募集するということをはじめております。これにつきましても後ほど詳しい話があるかと思います。どうぞ、我と思わん方は応募なさってください。これは学内・学外を問いません。いろいろな方で、おもしろい方をぜひ採用したいと考えております。
 ということで、それがこのプログラムでございますが、本日はプログラムの外向けの活動の最初といたしまして、シンポジウムを計画いたしました。プログラムをごらんになっておわかりのように、とてもおもしろそうなタイトルが並んでおります。特に、ソフトウェアの巨人でございますマイクロソフトの方からお話をお伺いできますし、オープンソフトの巨人でございますサンマイクロシステムズの方のお話がいただけます。また、若手起業家の方のお話もございますということで、ぜひお聞きいただきますとともに、ディスカッションにお加わりいただければ思います。ありがとうございました。(拍手)


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(戦略ソフトウェア創造人材養成プログラムの概要)

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