教育コース生 副田俊介
平成15年度は、7月より半年間の活動を行った.活動の当初,副田は目標 とするソフトウェアの方向性こそ決まっていたものの,具体的なソフトウェ
アの機能や,それを技術的に実現するための方法は決定していなかった.そ こで,この半年間ではミーティングでアイディアを発表しつつ,関連するシ
ステムや研究の調査を行った.
副田の目標: 人間が知的な活動をする際に,有効なアドバイスをしてくれ るシステム(相談にのってくれるシステム)
良いプレゼンテーションを作成するのに訳に立つシステムについて検討 した.
発表練習の良い聴衆に求められる条件はいくつか考えられるが,ここでは聴衆の 発表者に与える緊張感に注目し,緊張感を与えられるシステムを構築できないか
検討した.
- ゲームの与える緊張感を再現する
計算機が人間に緊張感を与えるようなシステムとしてはビデオゲームなどがある. ビデオゲームの与える没入感が緊張感を与えると考えると,同じように発表練習
システムでも緊張感を与えることができそうである.また,発表資料を 採点するようなシステムも良いのではないか.
- 発表内容に関して人に見られることによる緊張感を利用する
発表練習の際には人間に見られなくても,後から一般に公開されるよう なシステムにしておけば,そこから緊張感を得ることができる.
- 発表者自身の感じている緊張感を増幅する
発表者が感じている緊張感を発表者自身に明示することにより,発表者に 緊張感を感じさせる.
文書を作成する際に,文脈を利用して情報を収集するシステムも一定の評価があ る.これを利用して対話的に文書を作成するのに必要な情報を集める道具を作成
する方法を検討し,関連するシステムの調査を行った.
これに関しては,検討すべき課題が複数残されている.
- 必要な情報を対話的に蓄積するための手法は確立されているのか?また, 手法が確立しているのなら,このようなアプリケーションに利用できるのか?
- 計算機による補助のために,かえって生産性が落ちることはないか?
コース開始時よりは話に具体性が出て来たが,未だ検討すべき要素が少なくない. 引き続き関連するシステムなどを調査しつつ,実装できるまで仕様を確定したい.
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