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氏名
花井 亮(はない りょう)

所属

京都大学大学院情報学研究科通信情報システム専攻


学年

博士1年


これまでの研究歴と開発してきたソフトウェア、略歴
 京都大学理学部在学中,物理実験等のシミュレーションコードの記述を一手に引き受ける.そのうち,プログラミング言語そのものに興味を持つようになる.2001年京都大学大学院情報学研究科通信情報システム専攻に進学,高度なGCアルゴリズムに必要とされることが多いライトバリアを,C言語で記述された処理系及びその拡張コードに自動挿入する手法を研究する.2003年より同専攻博士課程に在籍.

戦略ソフトウェア創造に対する興味、考え方、応募にあたっての抱負
 戦略とは,何か大きな目的を実現するための,計画,方法であり,戦略ソフトウェアとは,より進んだ情報化社会という大きな目的を実現するためのソフトウェアであるといえる.したがって,戦略ソフトウェアを創造するとは,将来の情報化社会の姿を明確に想像し,そこで利用されるソフトウェアを造りあげることであると考える.また,戦略という言葉は軍事,政治の場面で多用されることから,社会のあり方を変更しようとする強い意志の伴った言葉であると考えられる.そう考えると,戦略ソフトウェア創造とは,単にソフトウェアを造るというだけでなく,一般に利用される完成度の高さ,社会的なインパクトを持ったソフトウェアを造りあげることで情報化社会のあり方をも変えてしまうこととも言えるかもしれない.
  私がこのプログラムに応募したのは,ロボットのリアルタイムソフトウェアの研究に興味があるからである.ヒューマノイドのソフトウェアは,複雑かつ大規模になってきており,開発効率の向上が望まれている.一方,Lispは生産性の高さには定評があるが,ごみ集めによる比較的大きな停止時間があり,そのままでは実時間性が必要な記述には使えないという問題がある.そこで,これまで行ってきた実時間ごみ集めの研究を生かし,Lispを用いて知識部分だけでなく,実時間性の要求される反射系の記述もLispで行えるようなシステムをつくりたいと考えている.
  処理系技術の研究室では,実際に実時間処理のアプリケーションでテストするということは難しく,対象とする処理はロボット制御といいながら,実時間ごみ集めの評価は,ベンチマークプログラムを用いたものにとどまっていた.そこで,実時間ごみ集めを備えたソフトウェアシステムを実装し,実装したシステムを実際のヒューマノイドを動かすのに利用し,その有効性を実証したい.また,ヒューマノイドソフトウェアの研究に触れ,実際の環境,ソフトウェアの特徴を知ることで,ごみ集めを含めた,より適したソフトウェアシステムの設計,実装を行えるのではないかとも考えている.実装したシステムは実際のヒューマノイドソフトウェアの開発に使えるものにしたい.その意味でも,高品質かつ利用者の立場を意識したソフトウェア開発の技術を身につける機会である本プログラムに是非参加したい.
  遠隔地であるため,月に1,2度程度の滞在になり,毎週講義に出ることは難しい.したがって,「戦略ソフトウェア創造課題」が中心になると思う.しかし,親がこちらに居ることもあり,特に用事がないときは,数日滞在することが可能なので,できる限り講義等にも出席するつもりでいる.

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