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データレゼボワール (Data Reservoir : データの貯水池) |
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科学技術振興調整費・先導的研究基盤の整備「科学技術計算向け超高速ネットワーク利用基盤の整備」により東京大学、兜x士通研究所、兜x士通コンピュータテクノロジーズが共同で研究開発を進めている、科学技術研究用の遠隔地データ共有システム。従来からのグリッド技術が通常のファイルシステムを用いてデータ共有することにより、ネットワークバンド幅の効率的利用が困難であることに対し、記憶層で直接データ共有を実現することにより、データレゼボワールでは95%を越すネットワークバンド幅利用効率を実現し、2002年に実施されたSC2002 Bandwidth Challengeにおいて最高効率賞を受賞した。2003年度には国内外の10組の科学技術研究拠点に配備される。 |
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研究開発担当者 |
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東京大学情報理工学系研究科 |
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平木、稲葉、亀澤 |
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東京大学理学系研究科 |
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玉造 |
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東京大学情報基盤センター |
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中村 |
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兜x士通研究所 |
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陣崎、下見、河合、下國、的場、都築 |
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兜x士通コンピュータテクノロジーズ |
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来栖、坂元、古川、水口、中野、
柳沢、鳥居、長沼、生田 |
回線関係協力 |
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WIDE Project |
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NTTコミュニケーションズ |
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IEEAF |
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APAN |
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SuperSINET |
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東京大学情報基盤センター |
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加藤、関谷 |
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東京大学情報理工学系研究科 |
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山本 |
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NTT コミュニケーションズ |
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村上、福田、長谷部 |
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IEEAF |
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Don Riley |
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KDDI |
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小西、北辻 |
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国立情報学研究所 |
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浅野、松方、藤野 |
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詳細は http://www.adm.s.u-tokyo.ac.jp/data-reservoir/ を参照のこと。 |
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TCP/IP |
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インターネットで最も一般的に利用されているプロトコルで、エラー・リカバリー機能があり信頼性のある通信である反面、遠距離通信において高転送速度を出すことは困難であることが知られている。なお、これまでのネットワーク転送速度世界記録は、通常のTCP/IPではなく、長距離・高速転送用にプロトコルを改造したFAST TCP が用いられている。
http://www-iepm.slac.stanford.edu/lsr2/
今回の記録はネットワークアダプタレベルで遠距離における高速高信頼通信を実現する Comet TCP
技術によって実現した。通信アプリケーションおよびオペレーティングシステムで動作するプロトコルは通常の
TCP を用いた。 |
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Transmission Rate Controlled TCP方式 |
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ネットワークに対する流量制御に、TCPにおける輻輳ウィンドウの大きさの制御だけでなく、パケットの送信間隔を精密に制御することにより、パケットの損失率を低く抑え、長距離転送において高速データ転送を実現する技術。Transmission
Rate Controlled TCP 方式は既存のTCPのウィンドウ制御アルゴリズムに一切の変更を加えていないところに大きな特徴がある。 |
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Balanced Parallel TCP方式 |
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データ通信の高速化を目的として、複数のTCP通信を同時並行的に使用する場合に発生する、各々のTCP通信間のアンバランスを修正して、最適通信を実現する技術。 |
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バンド幅・距離積 |
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長距離・超高速ネットワーク上におけるデータ通信能力を比較する指標。TCP通信の困難度がバンド幅の増大とネットワーク遅延時間の積が増大すると増すことから用いられる。なお、バンド幅・距離積は、ネットワーク上(光ファイバ)に存在する通信中のデータの量と解釈される。
これまでの世界記録は38,421 terabit-meters/second(CERNのプレスリリースによる)であったことに対し、今回
125,440 terabit-meters/secondを達成した。これは、従来の記録の約3.3倍である。 |
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ディスク間ファイル転送速度 |
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ネットワーク速度は、両端に接続されたサーバのメモリ:メモリ間転送速度およびディスク:ディスク間転送速度で測ることができる。
実際のファイル転送にとり、ディスク間ファイル転送速度が実際に利用可能な転送速度である。また、多くのファイルを同時に多数転送して転送速度を増加させる場合があるが、今回の実験では、1個のファイルを最大速度で転送することが可能なことが特色である。 |
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SC2003 |
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スーパーコンピューティングおよびハイパーフォーマンスコンピューティング分野における世界で最も高く評価されているIEEEコンピュータソサエティ主催の国際会議で、毎年11月に米国内で開催される。SC2003は米国アリゾナ州フェニックスで11月15日から21日の間開催された。SC2003では、論文発表の他に、大規模な展示会、最高速の計算システムに対して与えられるゴードンベル賞、バンド幅チャレンジ賞などパイパーフォーマンスコンピューティングに関わる賞のセッション、多数の招待講演などが同時に開催された。なお、2003年度のゴードンベル賞は東京大学理学系研究科天文学専攻の牧野助教授が受賞した。 |
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バンド幅チャレンジ(High-performance
bandwidth challenge) |
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SC2003の会場と、外部研究機関などとの間でネットワークを用いた実験を行い、各実験チームが達成したネットワーク使用状況を実験内容とあわせて判断することにより、6個の部門に対して最も優れた実験チームを各々1チームが表彰された。最高バンド幅・距離積賞は、ネットワークの最も基本的な性能であるデータ転送性能を比較したものであり、データレゼボワールがデータ転送能力に関して最も優れたテクノロジであることを示している。なお、データレゼボワールプロジェクトチーム以外の受賞チームは |
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アプリケーション賞(Application Award) Multi-continent Telescience |
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米国カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD),大阪大学サイバーメディアセンター他 |
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アプリケーション基盤賞(Application Foundation Award) Project
DataSpace |
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米国国立データマイニングセンター(National Center for Data Mining) |
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双方向データ転送賞(Bi-directional Award) Distributed Lustre
File System Demonstration |
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米国ローレンス・リバモア研究所(Lawrence Livermore Lab.) |
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分散インフラ賞(Distributed Infrastructure Award) Trans-Pacific
Grid Datafarm |
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産業技術研究所グリッド技術センター |
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ツール賞 (Tools Award)High Performance Grid Enabled
Data Movement with GridFTP |
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米国サンディエゴ・スーパーコンピュータセンター(San Diego Supercomputer
Center) |
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