情報理工学系研究科共催によるコンピュータ将棋システム「あから2010」と清水市代女流王将の対局にて、「あから2010」が勝利

清水市代・女流王将

 2010年10月11日、東京大学工学部2号館において、情報理工学系研究科、情報処理学会、日本将棋連盟女流棋士会ファンクラブの共催により、コンピュータ将棋システム「あから2010」と清水市代女流王将の対局が行われました。対局は持時間各3時間で午後1時に清水王将の先手で開始され、午後7時過ぎ、清水王将の投了によって「あから2010」が勝ちを収めました。

 「あから2010」は有力なコンピュータ将棋プログラム4システムの合議によって指し手を決める方式をとっており、この4システムのうち「激指」と「GPS 将棋」は東京大学から生まれたシステムです。コンピュータ将棋プレイヤは、探索技術、機械学習技術、並列分散処理技術など、情報理工学のさまざまな技術を総合して始めて実現するシステムです。

対局前のセレモニーで対局への期待を述べる情報理工学系研究科長 萩谷昌己教授

 今回の対局の結果は、長年にわたる情報理工学分野の研究にとってのひとつのマイルストーンです。情報理工学の研究を進めていくことより、コンピュータ将棋プレイヤもさらに高い次元のものになっていくことが期待されます。

ISTyくん