東大グリーンICTプロジェクトが
東京大学第二本部棟のエネルギー見える化システムを構築

国立大学法人 東京大学
東大グリーンICTプロジェクト
ダイキン工業株式会社
株式会社ユビテック

 国立大学法人東京大学(総長:濱田 純一、以下東京大学)の東大グリーンICTプロジェクト(*1)(代表:江崎 浩、以下GUTP)は、情報収集インフラにインターネットを活用することで、遠隔から本郷キャンパス内の第二本部棟のエネルギーデータ見える化システムを構築いたしました。
  また、全学的プロジェクトとして省CO2対策を進めている東大サステイナブルキャンパスプロジェクト(室長:磯部雅彦、以下TSCP)の協力を得て、構築したシステムにて収集したデータを活用し、運用課題の抽出とCO2削減対策検討に至る一連のCO2削減モデルを実証しました。

実験システム概要

 実証システムは、GUTPのメンバーであるダイキン工業株式会社と株式会社ユビテックが開発を担当し、ビル設備系のネットワークと情報系ネットワークの統合を実現し、ビルに設置された空調システム(ダイキン工業株式会社製)の運用状態・エネルギー消費を計測し、そのデータをBX-Office経由でキャンパス外のインターネット上のデータサーバ(株式会社ユビテック製)に収集することで、従来セキュリティ上の課題から構築が難しかったB・OAネットワーク統合を達成しました。

 ビル内の空調システムの状況をオンサイトと、遠隔センターの両方で計測し、省エネのために遠隔で収集すべきデータの抽出を行い、CO2削減に最適な収集データを決定いたします。計測データからビル設備の運用実態を推定することで、消し忘れや過度な空調運転を検出し、省エネにつながる制御フィードバックが実現可能です。
  また、収集データの表示方法に関しては、ユーザに優しい表示機能により、運用のムダ部分が容易に把握できる提示方法を実現いたしました。

 今後は、このシステムを使い全学のビル設備データ収集システムを構築し、詳細な設備の運用実態とムダを解析により、中小規模の建物の効率的なCO2削減手法のモデルケースの確立を目指します。

収集データの表示例
収集データ表示例

なお、本システムは2010年5月12日に開催される東大グリーンICTプロジェクト発足会にてこれまでの活動成果の一つとしてデモを行う予定です。

<本件に関するお問い合わせ先>

グリーン東大工学部プロジェクト代表
東京大学大学院情報理工学系研究科 教授 江崎 浩
Tel::03-5841-7465  Fax:03-5841-7465
E-mail: hiroshi@wide.ad.jp

グリーン東大工学部プロジェクト事務局
〒101-8141 東京都千代田区大手町2-3-6
株式会社三菱総合研究所 社会システム研究本部
情報通信政策研究グループ
担当:中村・吉田・橋田 
Tel:03-3277-5996  Fax:03-3277-3462 
Email:gutp-info@v6pc.jp

ダイキン工業株式会社
コーポレートコミュニケーション室
【本社】Tel:06-6373-4348(ダイヤルイン)
【東京支社】Tel:03-6716-0112(ダイヤルイン)

株式会社ユビテック
管理本部 総務課
Tel:03-5487-5560  Fax:03-5487-5561

(*1) 東大グリーンICTプロジェクト(代表:江崎浩,http://www.gutp.jp/
国立大学法人東京大学(総長:濱田 純一、以下東京大学)が、2008年6月9日に大学院情報理工学系研究科の江崎浩教授を代表として、IPv6 普及・高度化推進協議会と協力して、発足させたグリーン東大工学部プロジェクトを2010年4月1日に全学の活動として、再組織した。
東京大学本郷地区の工学部新2号館(2005年竣工 地上12階 総合研究教育棟)をモデル的な舞台として、個別に運用管理されていた施設の設備制御管理システムを相互接続し、投入・配送・消費エネルギーの状況を収集・可視化し、ITによる省エネとIT環境自身の省エネの両立を実証する。設立発起人(詳細は、「発起人・組織リスト」を参照)を中心に、技術規格標準化関連団体、建設会社、建設設計事務所、ハードウエア・ソフトウエアベンダ、インテグレータ、通信事業者などファシリティーの企画・設計・構築・運用に関連する関連組織からの参加の下、データ取得方法・表現形式などの標準化やファシリティーの運用管理効率の向上などをはじめとして、省エネ実現のモデルケース確立などに取り組んでいる。

参加企業・団体:http://www.gutp.jp/members/

ISTyくん