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 2007/04/17
構造物の固有振動数を最適化理論で設計
数理情報学専攻の寒野講師らが共同開発

 東京大学大学院情報理工学系研究科数理情報学専攻の寒野善博講師と京都大学大学院工学研究科の大崎純・准教授は共同で、構造物の持つ固有振動数を最適設計する手法を開発した。半正定値計画法と呼ばれる最適化理論を駆使して効率的に設計できる点が特徴。高層ビルや工作機械などの固有振動数をきちんと把握しておくと、ビルの耐震設計や外部からの振動に伴う部品の劣化を防止するのに役立つ。建築、土木、工作機械関連業界などで注目されそうだ。この成果を5月21日から韓国ソウルで開かれる「第7回構造及び複合領域最適化に関する国際会議」で発表する。

 構造物には、それぞれ固有振動数があるが、寒野講師と大崎准教授は、半正定値計画法を用いた最適化理論という枠組みで固有振動数の問題を解く方法を考案した。半正定値計画法とは、行列の固有値と呼ばれる量を制約して最適化を行う方法で、この設計法を一般の構造物に拡大した。この結果、地震の振動数と共振しないビルの固有振動数を設計することが可能になり、ビルの大きさや種類に関係なく、耐震性を考慮した最適設計が可能になる。

 また、今回の手法と従来法の設計を比較すると、たとえば、橋ゲタなどに部材や部品を余計に用いていたり、逆に、もっと太くすべきところが細いままになっていることなどがわかる。つまり、使用する材料を最も少なく最適設計できる利点があり、従来の設計法の検証にも役立つという。これまでも同じような設計法はあるが、一部の構造物には適用できないなど、適用範囲が限定されていた。

 高層ビル自体が持っている固有振動数と地震の振動数が一致すると、共振現象が生じて揺れが大きくなり、倒壊の恐れが出てくる。また機械の場合も、内部にモーターなどが組み込まれている場合は、その振動数と、部品を固定している小さなボルトなどの振動数が共振すると、部品そのものが劣化しやすくなる。このため、部品を含めた構造物の固有振動数を最適設計することは、性能の維持、長寿命化などの面で重要な課題になっている。

骨組み構造物の最適設計の例(上が初期解、下が固有振動数が最大となる最適解を表している)
骨組み構造物の最適設計の例
(上が初期解、下が固有振動数が最大となる最適解を表している)

フォーカス(寒野講師)

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